10/5
この日は『こしらの集い』でした。
師匠こしらの独演会、こしらの集い。入門直後から開口一番、ほぼ毎月勉強させて頂きました。
ただ、この日は師匠こしらから衝撃の一言。
「今日、開口一番なしね。」
え、無し!?え、何しくじった?
突然の一言にパニックになる私。
「なんでだと思う?」
いや、何で?逆に何で?しくじった心当たりは全くありません。
「はい時間切れー。今日は開口一番じゃなくて、トリをとってもらいますー」
…
_人人人人人人人人人人人人_
> ウソーーーーーーっ! <
 ̄Y^Y^Y^YY^Y^Y^Y^YY^Y^Y^Y ̄
「嘘だよ」
嘘でした。
驚きすぎてタメ口になっていて後で怒られてしまいました。
「俺の後に出て」
ということで、今回は開口一番ではなく、師匠の後に、動物園勉強させて頂きました。
ご来場頂きました皆様、ありがとうございました。
また、10月のイクアリテ次第ではありますが、今回を以て“二つ目見込”ということで『こしらの集い』開口一番は卒業という運びとなりました。
三年三か月という期間、目一杯勉強させていただきました。今までありがとうございました。
高座にてご挨拶したかったのですが、緊張して言えなかったので略儀ながらこちらで失礼いたします。
もし不合格だった場合は来月も開口一番を務めているかもしれません…
留年していた際は、温かく見守っていただければ幸いです。
ここからは、集いでの前座について、僕なりの思いの丈をを書かせていただこうと思います。
入門直後の8月から三年三ヶ月従事したこの会。本当に当日突然の卒業だったので、嬉しくもあり、寂しくもあります。
僕の中で『こしらの集い』は特別な会でした。
師匠こしらの前だから、というのはもちろんですがもう一つ。
自分を見に来ているわけではなく、師匠である“立川こしら”を楽しみに来ている、師匠のお客様の前だから、です。
最初はあまりにネタ数もなく、二ヶ月同じ、つる、をかけました。
「またかよ」
師匠のこの一言がショックで、この時、とにかく毎回ネタおろしをしようと決めました。
一年間は古典をちゃんとやろう、と意気込んで毎月ネタおろし。拙い落語にお付き合い頂いて感謝しかありません。
中盤以降は、自分の実力では古典じゃあ歯がたたないと感じ、自分なりのアイディアを入れ込んだ改作をするようになりました。
師匠の改作を見てきた目の肥えたお客様に、自分の改作がどう映るのか。正直とても不安だったのを覚えています。
でも、集いのお客様はどんな展開でも全方位とても前向きに反応して下さいました。都内でもここまで懐の深いお客様が集まる会は珍しいのではないでしょうか。まさに精鋭集団。安心して冒険させて頂きました。
(集いでウケても他所ではウケない。というネタはいくつもあります…!)
最近、改作の出来を褒めていただけることがあります。
「あの発想は面白いね」
「そこでこう来るとは思わなかった」
これは、間違いなく集いで鍛えて頂いたおかげです。
毎月、師匠こしらの奇想天外でアッツアツな改作をシャワーのように浴びて、自分の中で改作のハードルがブチ上がっていること。
そして同じく、師匠こしらのアッツアツな改作を原液で浴びて「コレコレぇ、これくらい熱くないと!」と、ある種“鈍感”になっているお客様をどう笑わせるか。
この2つのプレッシャーが、自分を成長させてくれたのだと思います。
本当にありがとうございました。
これから先は師匠の力を借りず、自分でお客様を集め、自分がアッツアツの改作を提供できるよう頑張っていきたいと思います。
気が向いたら是非、私の会を覗きに来ていただければ嬉しいです!
三年三ヶ月、本当にお世話になりました!
下記、こしらの集いでのネタ一覧です。
カタカナは改作です。
2015年
8月 つる
9月 ツル
10月 浮世根問
11月 グラタン小噺
12月 穴子でからぬけ
2016年※昼公演はネタおろしでないため省略
1月 動物園
2月 寿限無
3月 転失気
4月 たらちね
5月 金明竹
6月 子ほめ
7月 真田小僧
8月 山号寺号
9月 新聞記事
10月 明礬丁稚
11月 味噌豆
12月 孝行糖
2017年
1月 目薬
3月 堀之内
4月 ヒラバヤシ
5月 ショウチクバイ
6月 ノメル
7月 マヌケドロ
8月 モモタロウ
9月 サンゴウジゴウ
10月 ヨリアイザケ
11月 タヌサツ
12月 キンメイチク
2018年
1月 マンコワ
2月 ホリノウチ
3月 カラヌケ
4月 モトイヌ
5月 サナダコゾウ
6月 ドウカン
7月 テンシキ
8月 タラチネ
9月 ジュゲム
10月 ドウブツエン